夏フェス、キャンプ、海水浴など、外でのアクティビティは夏の醍醐味。日差しが強い季節なだけに、日焼け対策をしていたけど肌が焼けしてしまった…という経験がある方も多いのでは?そんな時はアフターケアを怠らないことが肝心。当記事では正しいアフターケアのやり方、パーツごとのケア方法、やってはいけないNG例を解説していく。
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「日焼け」にも種類がある?
そもそも日焼けとは、肌が紫外線にさらされて軽いやけどのような炎症を起こす現象のこと。この日焼けという現象は二段階に分かれている。肌は紫外線を浴びた8~24時間後に「サンバーン」と言われる炎症反応による皮膚の赤みを起こし、2~3日後に一度落ち着いた後、「サンタン」と言われる皮膚の色素沈着反応が発生する。
サンバーン
サンバーンとは、紫外線を浴びて数時間~24時間後をピークに表れる赤い日焼け(紅斑)のこと。やけどのような症状で、ひりひりとした痛みが発生するのが特徴だ。また、症状がひどい場合には水ぶくれや腫れを伴うことも。
サンタン
サンタンとは、紫外線を浴びた数日後に現れて、数カ月にわたって続く褐色の色素沈着反応。紫外線から皮膚を守ろうとして、肌の奥のメラノサイトという細胞が紫外線を吸収するメラニンを大量に作り出すことが原因で肌が黒くなる。
日焼けをしたらすぐシミになってしまうのか?
答えはNO。紫外線を浴びて肌に炎症が起こると、肌は今後の紫外線ダメージに備えて、「メラニン」という色素を作り出す。このメラニンが肌に沈着することで、いわゆる「日焼け肌」と呼ばれる肌の黒化が始まってしまう。しかし、この黒い日焼けは一時的なもの。通常は古い皮膚細胞が新しいものと入れ替わる肌のターンオーバーとともにメラニンも徐々に肌表面に押し出され、垢とともに入れ替り、通常に肌の色へと戻っていく。ところが、長年に渡って紫外線によるダメージが蓄積されると、表皮の奥のメラノサイトが刺激され、メラニン生成が活発になってしまう。加齢など、様々な理由によるターンオーバーの乱れも影響して、メラニンがうまく排出されずに肌内部に残るようになり、シミの原因になる。
日焼け後アフターケアは72時間以内に!
そもそも日焼け後の肌は、軽い火傷と同じような状態。火傷を放置すると傷跡が残ってしまうのと同じように、日焼けを放置してしまうとシミや肌の乾燥、肌の老化などデメリットが盛り沢山。一般的にシミの原因であるメラニン色素を生み出す細胞が活性化するのは、紫外線を浴びてから72時間以降と言われている。そのため、健やかな肌を保つには素早く適切なアフターケアが欠かせない。
日焼け後の正しいアフターケア方法
①まずは肌をしっかり冷やす
→熱を持ってしまっている肌をしっかりと冷却。日焼けした部分に、冷水で濡らしたタオルや薄手の布でくるんだ保冷剤、氷水を入れたビニール袋などを当てる(15~30分間がひとつの目安)。
②しっかりと保湿
→化粧水や乳液、クリームなどでしっかり保湿、日焼けによって受けた肌のダメージが落ち着いてきたら、美白化粧品を使って、肌の内部に生じたメラニンの排出を促し、しみ・そばかすなどを防ぐのも◎。
③水分やビタミン補給などのインナーケア
→ビタミンCには『メラニンの生成を抑える』、『黒くなったメラニン色素を薄くする』など、日焼け肌を助ける効果をもつ。
肌に効かせるためには、ビタミンCを「塗る」のが効率的だが、日焼け直後の肌には刺激になる場合もあるので注意が必要だ。なので、「塗る」ビタミンCは炎症が落ち着くまで待ち、日焼け直後は「飲む」ビタミンCで身体の中からケアがおすすめ。日焼け後は1日1000mgを目安に摂取しよう。また、傷んだ皮膚の再生にはビタミンAもとても大切な役割を果たす。緑黄色野菜をたっぷり摂取し、サプリメントでビタミンAを補給することも効果的だ。
【パーツ別】アフターケア方法
─顔
日焼け後の肌は紫外線のダメージでバリア機能が低下し、乾燥しやすく刺激に敏感になっている。特に顔の皮膚は体の中でも薄くデリケートなので、刺激を与えず丁寧に保湿することが重要。洗顔時には手で肌をこすらず、たっぷりの泡で優しく洗おう。肌に負担をかけないよう、低刺激のクレンジング剤や洗顔料を使い、ぬるま湯で丁寧に洗い流す。日焼けで敏感になった肌には、普段使っている化粧品でも刺激になることがあるので、肌が落ち着くまでは刺激の少ない化粧品を使用するのがおすすめだ。化粧水をつけるときも、手のひらで優しくなじませるように塗布しよう。
─体
腕、脚、背中など日焼けが広範囲な場合は、前述したように冷たいシャワーを浴びると効率よく冷やすことができる。その後、日焼けした箇所をボディローションなどで保湿を心がけよう。
─髪・頭皮
日焼け後、髪がキシキシしたり、頭皮の乾燥を感じる方もいるのでは?実は短期的な炎症等のほかに長期的な目で見ると薄毛・白髪の加速のリスクが。色素を生成するメラノサイトが紫外線を受けてダメージを受けると、メラニン色素の生成力が低下し、髪を色付けることができなくなり白髪になりやすくなる。また、頭皮の炎症が毛穴にまで到達すると髪のボリューム感がなくなる可能性が上がってしまう。そのため、髪を洗うときは、指の腹を使い日焼けして硬くなった頭皮をマッサージするように、ガシガシ擦らずほぐしながら洗おう。また、ヘアトリートメントや頭皮ケアで頭皮用のローションも販売されているのでそちらを使用するのもおすすめだ。
【もし日焼けをしてしまった時にしてはならないNG例】
・日焼けケアを怠る
日焼けをしてしまった後、「もう焼けてしまったものはしょうがない」などと思ってしまうかもしれないが、それは間違い。皮膚がやけどしている状態なので、日焼け止めを塗りアフターケアをすることが重要。
・むけた皮膚を剥がす
日焼けをした後、皮膚がペリペリとむけてしまうことがある。めくれた皮膚を無理やりはがすと、せっかく新しい表皮が形成されているのにそれもめくれてしまう可能性・皮膚感染症などのトラブルがおきてしまう可能性・皮膚の色ムラなど様々な弊害が伴うので、保湿をして自然にはがれ落ちるのを待とう。
・刺激の強い化粧品の使用
日焼け後の皮膚はとてもデリケート。刺激の強いアルコールやメントールが配合されているさっぱり系の化粧品は、日焼け後の肌に負担をかけることがあるため低刺激の化粧品を選ぼう。