春コーデを制するイカした黒アウターの５つの効用&着こなし事例

「何にでも合うし、春アウターは着られる期間が短いから来年も飽きずに使えそうな黒を選ぶ」という考えはもっともである。だが、どうせならイカした黒アウターが持つ効用を理解した上で、今年の春コーデを制したい。

イカした黒アウターの効用①オリーブだと“ガチ感”が出てしまう春服の定番ミリタリージャケットも、黒ならモードに着られる

1981年、ファッションにおいて当時タブーとされてきた“黒”を、2人の日本人デザイナーがパリコレで提案。それが業界に大きな衝撃を与えたことで名付けられた歴史的出来事が「黒の衝撃」だ。それから黒がファッションとして受け入れられ始め、「黒＝モード」という考え方が定着した。その関係性はどんなアイテムにも通ずることで、例えばミリタリージャケットは、本格的なオリーブカラーを選ぶと良くも悪くも“ガチ感”が出てしまうが、黒を選ぶと途端にモードな印象に変化する。こちらの黒アウターは、そんな黒のイメージと今っぽいシルエットで現代的にアップデートしたタトラスのフィールドジャケット「FALO」。野暮ったさは皆無で、シャツやスラックスとも合う洗練されたデザインが最高にカッコいい。

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タトラスの「FALO」は、モードだけどフィールドジャケットらしい“多ポケットデザイン”はしっかり継承！

モードなデザインとは言っても、原型はミリタリーっぽさをしっかりと残し、フィールドジャケット由来の多ポケットデザインを採用。正面から見える4つのポケットの他にも、横から手を入れられるハンドウォーマーポケットも付いて、全部で6つ。ユーティリティ性が高いアウターに仕上がっている。

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イカした黒アウターの効用②難度高めなワンカラーコーデはオールブラックなら作りやすい！

全身を一色で統一するワンカラーコーデは難度が高い着こなしだが、全身を黒で揃えた「オールブラックコーデ」は比較的作りやすい“守り”のポジション。アウターで黒を選んでおくと、ハードル高めなワンカラーコーデが着こなしレパートリーとして計算できるようになる。一方で、そんなワンカラーコーデは単調に見えてしまいがちなので、全ての服を異素材で組み合わせて“攻め”に転じるのがおすすめ。例えば、スエードジャケットにミドルゲージニット、リネンパンツといった素材の質感の差でコントラストを作ったコーデ。素材によってツヤがあったりマットだったり、起毛感があったりツルッとしていたり。そんな異素材の組み合わせが、黒で統一したコーデに立体感を与え、ワンカラーでものっぺりとした印象に陥ることがなくなる。

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本革の質感を追求した「TORMO」は、オールブラックコーデに起毛感とツヤ感をプラスする

上のコーディネートで使用しているシングルライダースジャケット「TORMO」は、超極細のナイロン繊維で作られたECOスエード素材を使用。リアルレザーの質感を追求して再現したスエードの起毛感とほんのりと光るツヤ感が特徴で、ナイロンやコットン製のアウターがメインになる春アウターの中で、素材の違いを出せる一着だ。また、袖と後ろ裾には本格的なバイカー仕様のプロテクターデザインを採用していたりと、見た目はタフだが、天然皮革よりも約70%軽量化しているため、着心地は軽やかで春コーデにぴったり。

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イカした黒アウターの効用③メリハリの効いたモノトーンコーデを作るなら、“着こなしの顔”であるアウターは黒を選択するべし

モノトーンコーデを作る場合、黒・白・グレーの3色から組み合わせることになるが、白やグレーがメインではボヤけた印象になることも。「モノトーンコーデはメリハリの効いた見た目に仕上げたい」という方は、“着こなしの顔”となるアウターに、輪郭がハッキリとする黒を選ぶのがおすすめだ。グレーシャツに白パンツを合わせたライトトーンのコーディネートも、タトラスの黒フーデッドジャケット「LULIO」を羽織ればこんなメリハリのある見た目に。黒ジャケットを起点としたグレー、白へとつながるモノトーンのグラデーションもイイ感じだ。

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「LULIO」の黒は、明るいトーンに馴染みやすい“柔らかい黒”を特殊加工で表現

一口に黒と言っても、素材の質感の違いや表面の加工によって黒の見え方はさまざま。この「LULIO」で使われているナイロン素材は、特殊な染色方法と加工でガーメントダイのような独特の風合いを表現しており、シワ感と光沢のある表面で奥行きを感じさせる見た目に。トーンが暗い“漆黒”だとコントラストがキツくなりすぎてしまうこともあるが、こんな柔らかい黒なら、白やライトグレーなどのトーンが明るいアイテムと合わせても馴染みよくモノトーンコーデが仕上がる。

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イカした黒アウターの効用④黒の機能性アウターが都会的なアスレジャーコーデの洗練度をアップ！

都会的でスポーティーなコーディネートを作る場合には、シャープで洗練された印象を与える黒の機能性アウターを選ぶのがおすすめ。そのあたりはタトラスの得意分野で、こちらのジャージー×ナイロン素材のコンビネーションデザインが印象的な「DUCCIO」もそのひとつ。素材の切り替えによって、立体的な身体の動きに対応できる可動性という機能を生み出すことはもちろん、デザイン的にもインパクトのあるルックスに。このジャケットは別売りの「SENOFONTE」を合わせることで、より洗練度が高まるセットアップとしても着用可能だ。

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都会的でスポーティーなムードたっぷりな「DUCCIO」の機能性コンビデザイン

前述の通り、ジャージー×ナイロンのコンビネーション素材が最大の特徴である「DUCCIO」。身体の動きによって張力がかかる肘や肩、フロントのジップ脇は伸縮性の高いナイロン布帛を配し、汗をかきやすい背中や胸まわりには通気性の良いジャージー素材を配置した。ポケット部分はデザインとしてナイロン素材に切り替えることで、都会的なイメージを増幅させている。モダンなコンビデザインは機能的ディテールではなくても、有無を言わさず都会的な見た目に仕上がるのがまた良し◎

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イカした黒アウターの効用⑤派手な差し色は黒ベストで攻略！おしゃれな最旬カラーを使った春コーデが簡単に叶う

春は明るい色味やトーンのトップスを使いたくなる季節だが、そればかりでは上半身が膨張して見えたり、派手に見えすぎたりしまう。でも色はある程度の分量以上はしっかり見せたい。そんな時に使える春アウターが黒ベストだ。袖とフロントでインナーの色の露出面積を確保しながら、身体の軸は黒で引き締められるベストは、差し色を意識したおしゃれなレイヤードコーデが簡単に作れる。下のコーデで使用しているタトラスの「FLAVIO」はダブルジップで裾にも抜けを作れるため、バランスの良い露出を自分で決めることも可能。直近のピッティウオモで目立ったカラートレンド「オレンジの差し色使い」は、こんな黒アウター使いで攻略したい。

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ボア素材でも裏地はメッシュだから、春のレイヤードコーデでもサラッと着られる「FLAVIO」

タトラスの「FLAVIO」は、ボア素材とナイロン素材が脇で切り替えられたベストだ。ボア素材というと「春に着るには暑いのでは…？」と思う方もいらっしゃるかもしれないが、機能性を追求することを怠らないタトラスはその点もしっかりクリア。熱気がこもりやすい背中部分の裏地をメッシュ素材にすることで通気性を確保し、気温が高くなってくる春でも快適に着られるように考えて設計されているのは流石だ。

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